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人型

  
ソドムの市のサイトで、
造形師が女に背を向け、
理想に集中することが、
女性たちの反感を買うのではないかとあった。
http://www.showko.net/%7Esodome/cgi-bin/ssss/bbbb.cgi?mode=allread&no=2631&page=0
特に日数を掛け、
手塩に掛けた感じが、
イラスト等よりも純度が高く、
その思いの強さが不気味に感じられるのではないかと。
そんなような事がかいてあった。

ここで生じる嫌悪感は、
恐怖感を含んでいると思う。
性別は違えど同じ種族であった男が、
何か別の生き物であったと感じる、
そんな不安があるのではないだろうが。

これはススムちゃん大ショックで、
子供たちが抱いた不安にも似ていないだろうか。
人だと思っていたものが、怪物である。
カーペンター映画みたいな、感覚だ。

早見純町田ひらくが、
あるいは、石井隆が、
兇悪な作品を発表しつつも、
女性読者を獲得するのは、
女性を人間として描いているからなんだろう。
魔樂のように、
意図的に男を怪物に仕立てた作品で、
どれだけ手ひどい目に遭わせても、
作中の彼女たちは女性であり、
人間として描かれている。

初期の町田作品はまだ甘い部分もあるけれど、
そこに出てくる男たちもまた人間的に描かれている。

理想を純化した怪物は、そこにはいない。
対象が女性であるならば、
男の欲望も理解可能であり、
おおくのエロ漫画より、
安全なのだ。


勿論男性が、
レディコミ等に感じる不安感も同じである。
彼女たちが作中で、男性と称するもの、
そしてその視線の持ち主は、
男たちの知らない別の何かであるように思えてくる。


人形に愛を傾ける人々は、
世界に対する不安を抱え、
自身を
フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1))
ハンス・ベルメール 〔骰子の7の目 シュルレアリスムと画家叢書〕 (シュルレアリスムと画家叢書 骰子の7の目)
ラブレターフロム彼方
人型の何かに変貌させる。